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2013/03/28

アベノ

 
『アベノミクスで物価上昇による生活への圧迫を心配する声がありますが、今の日本の生産技術を考えると、オイルショックの頃のトイレットペーパーなどと違って、モノはいくらでも作られるので、エネルギーなどの一部カテゴリーを除けば、物価はそう簡単には上がらないでしょう。
株や不動産など資産価格が最初に、そして一番大きく上昇する。
次に(タイミングも上げ幅も)所得が上昇する。
そして最後に一番狭い幅で物価が上昇する。
恐らくそうなるでしょう。』
 

金融業界(というか証券業界)でわりと有名な方がアベノミクスの大変な信奉者であらせられます。
その彼の理論です。
ひょっとしたら自分が知らないだけで、金融の世界に住む人々はたいがいこんな感じのアベノミクス信者なんですかねえ。

アベノなんちゃらを信じている方々の考えかたがなんとなくわかりました。
しかし、この考え方には幼稚な幻想と飛躍しすぎな部分があり、一部にしか恩恵がなさそうだということも分かりました。

たとえば、「物価はそう簡単に上がらない」と言ってますがこれはイコール、「物を売っている人の懐は膨らまない」と言っているようなものです。
そのそばで、稼ぎ(所得)が上がると言っています。
安いものを売って儲かるというのは、よほど大量に売れる状況が必要ですが、そんなことが近い将来に起こり得るのかどうか。
その上で成り立っている「所得上昇」の根拠のなさは、痛々しいとさえ思えます。

現状の日本の生産技術やその結果に対してもかなり洞察力不足の感が否めません。中学生の作文かと思いました。
ここ十年、日本で「物」を作ってもその付加価値に対してアンバランスに高価で売れない=日本人は儲からないことで、世界における競争力が低下してきたのではないでしょうか。
付加価値と価格のバランスの重要性は新興国の勃興に伴うパラダイムシフトに関係なく、コモディティ化の進行とよく言われる言葉も言い換えれば付加価値の低下です。
日本人は技術力が高いと言われがちですが、価値のないものを作る技術に長じていても腹は膨れません。
物価がそう簡単に上がらないのは海外の安いものを仕入れ、日本人が取る中間マージンを絞った(もしくはとことん省略した)末の結果です。
金融業に携わる人ですらそういうことを見失わせるアベノなんちゃらって、ある意味ではすごいのかもしれません。
少なくてもこの幻想は、相場の世界にいる人(非生産)とその周りしか恩恵が無さそうです。

この方の浮かれた文章を見ていて90年代のバブル時を思い出しました。
その結果としてお金の巡りのすそ野が広がってくれば普通の人も恩恵にあずかれるかもしれません。

証券業の人が、この理論を本気で信じているのか、その点が怪しく思えてきました。
 
さすがに本気じゃないよねえ・・・
 
  
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