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2006/09/04

ハイテクは苦手(テック)

エンジニア、と名のつく職業についてかれこれ11年にもなりますが、未だに「先端技術」と呼ばれるものがどういうものかよくわからなくなるときがあります。
半導体の世界で最先端の会社といえば、インテル、東芝、三星、といったところでしょうか。
うちの会社はこれらの会社をお客さんとして製造装置を売っています。
最先端の製品を作る装置、がうちの会社の商品という訳です。
確かにそういった部分で先端製品を作っている、という自負が無いわけではありません。

一般的にも、その製造装置も最先端じゃないか、と思われるでしょう。
しかし、さにあらず。
絵画の名作を描く画家の筆はほとんどの場合、最高級品ではありません。
とても美味しい料理を作る料理人の包丁が、必ずしも名工の手によって研がれた一級品ではありません。
先端の技術によって作り出されるものは、必ずしも先端の製造機で作られるわけではないのです。
これは半導体の世界でも同じかと思います。

先端製品を作る為に、いかに微小の世界を極めるか、という世界でしのぎを削っている人もいるでしょう。
先端製品を作る為に、いかに物理法則の限界を試せるか、しのぎを削っている人もいるでしょう。
ですがそれらはあくまでアナログな技術の延長線上にあり、必ずしも異世界にあるかのような突飛な技術ではないのです。

延長線上、と言いました。
技術というのは連続に繋がっている線、と言い換えてもいいと思います。
小学校で習う1+1=2、というごくごく初歩的な前提もその線の始まりにあるように思います。
そしてその線の先のどこからが先端技術で、どこまでが常識的なありふれた技術なのか、という境界は、一般に思う以上にあいまいです。
先端、といっておけば何か安心しているかのような人がエンジニアの世界に多い気がします。
プライドも大切ですが、謙虚さを忘れたら、その技術の線は伸びるのをやめてしまう、という不安があります。

今週末、そういった技術への謙虚な姿勢、というものをちょこっとだけ考えてみました。
ハイテクの世界、は自分には合っていない世界なのかもしれません。

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